1.Shadow Of The Moon
2.The Clock Ticks On
3.Be Mine Tonight
4.Play Minstrel Play
5.Ocean Gypsy
6.Minstrel Hall
7.Magical World
8.Writing On The Wall
9.Renaissnce Faire
10.Memmingen
11.No Second Chance
12.Mond Tanz
13.Spirit Of The See
14.Greensleeves
15.Wish You Were Here
16.Minstrel Hall(bonus track)
17.Possums Last Dance(bonus track)

*17は2002年にレコード会社移籍に伴い追加されました
 
 1997年4月、Blackmore's Nightは彼らのファーストアルバムである「Shadow Of The Moon」をリリースしました。Ritchie Blackmoreは長年の夢であったルネッサンス音楽を基調としたモダン・ミュージックを具現化させたのです。全編を通してルネッサンス音楽からの影響が強く現れています。十分時間をかけて熟成されてきた楽曲は十分にプロデュースされてとても理路整然とした、規律のようなものを感じます。それがまた彼らのルネッサンス音楽へのこだわりをより一層強く感じさせます。そしてルネッサンス音楽を厳格になぞっているにもかかわらずアコースティック、エレキギターという現代の楽器をメインに据え、古楽器の割合が少ない点がこのアルバムを極上のモダン・ルネッサンス・アルバムにしています。
これから始まるルネッサンスドリームを象徴するがごとき「shadow of the moon」の導入部に導かれ完全にルネッサンス音楽を思わせる「clock ticks on」が始まるころにはもうすっかり彼らの世界に入ってしまいます。しかしなんといっても秀逸なのは「Renaissance Faire」でしょう。個人的には今もって彼ら、そしてRitchieの最高傑作だと思っています。もはやこの日本では感じることのなくなった朴訥とした純粋な楽しさ、広がり、開放感、それでいてこのアルバムのコンセプトを外れることのない・・・・いや、このカテゴリーで最高といえる楽曲になっていると思います。これほど突出していながらアルバムを散漫な印象にしていない点がまたこの楽曲、またはこのアルバムの如何に優れているかを象徴している部分だと思います。もしあなたが純粋なルネッサンス音楽、またはフェアー・ミュージックを好きならばぜひ聴いてみてください。きっとお気に入りのアルバムになるはずです。

1997年4月23日:BMGビクターよりリリース、2002年2月20日:ポニーキャニオンより再発

 
 
 
1.Under A Violet Moon
2.Castle and Dreams
3.Past Time With Good Company
4.Morning Star
5.Abalon
6.Possum Goes To Prague
7.Wind In The Willows
8.Gone With The Wind
9.Beyond The Sunset
10.March The Heroes Home
11.Spnish Night(I Remember It Well)
12.Catherine Howard's Fate
13.Fools Gold
14.Durch den Wald Zum Bach Haus
15.Now and Then
16.Self Portrait
 
 1999年およそ2年ぶりに発売された彼らのセカンドアルバムです。第1作目がRitchieの夢の具現化であったので珠玉を磨くがごとき美しさであったのに対し2作目は風景を眺めるような美しさで占められています。・・・・わかりにくいですか?(笑) 1作目がひとつの世界を現していたのに対し、2作目はより広い世界を表現しようとしています。ライナーノーツなどを見ますと「世界紀行」になぞらえて世界各国の音楽が取り入れられたことが書かれています。それらの音楽は各地に伝わる民謡がほとんどで1作目にあった朴訥さ、牧歌的な雰囲気が更に広がっています。それでいて散漫な印象を受けさせないのはさすがです。わたくし個人的には一番好きなアルバムであるといえます。録音レベルも高めで、勢いのある「Under A Violet Moon」(この曲はライブにおいて勢いのある曲が必要だということで書かれたもので初ライブのときから披露されていました)から始まりRitchieのかつての曲である「Self Portrate」までさながらライブでも聴いているような曲構成になっています。1作目の様式めいた厳格さは薄れましたが彼らのステージ衣装を見ると中世風ではありますがあくまで貴族ではなく吟遊詩人であることからもこれこそが彼らの進む道なのだろうと思います。

1999年4月21日:ポニーキャニオンよりリリー

 
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